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2007年 10月 01日
山本昌男という写真家の存在を知ったのは、数年前に偶然彼のウェブサイトを発見してから。その写真から醸し出される雰囲気、独特のインスタレーション手法やアーティストブックが気に入り、一度作品を直に拝見したいと思っていた。アメリカを初めとする海外での発表活動がさかんな山本さんの展示が、ミラノのCorsoComo10にあるギャラリーCarla Sozzaniで行われるということを知ったとき、すごいタイミングだなぁと驚いた。間-MA-のエネルギー溢れる展示の一例として、卒論の中でちょうど紹介させて頂いたところだったそんな折り、偶然この時期に彼の作品を拝見できる機会が巡ってきたのだから。 祖母の訃報が入り、急遽日本へ発つことになった9月8日、飛行機の出発前ぎりぎりにオープニングに顔を出してみた。すると会場にはミラノ在住15年近い日本人の知り合いが佇んでおり、なんと彼が山本さんのイタリア代理人であり、この展覧会をマネージメントしたと知ってまたびっくり。長らくのお知り合いだそうで、彼が山本さんとイタリアの架け橋をされていたのだった。そしてその場に居合わせた山本さんと奥様をご紹介してくださった。繊細で温厚な人柄を感じさせる山本さんに幾つか質問や感想を投げかけ、お話を聞かせて頂いた。 今回の展示は近年のシリーズとして"中空"と題され、いつものように古い独特の色調の写真達が広い空白の中に配置されている。そのごく小さな写真達は、風景であったり、動物、人物、植物だったりする。近づいてよく見てみると、風景と生物の偶然の対峙であったり、時間をとめて佇む静物/生物だったり。そして遠くから眺めてみると、それらの一見何の関連もないような写真どうしが絶妙な関係性を持ち始める。写真と同等の存在感を持つ"空白"たちが引き立ち、まるでその静かな息づかいが聞こえてくるような。写真達どうしのささやき、そして空白の呼吸に耳をすませる、そんな展示だった。 ここ数年、いいなぁ…と思う作品があると、その展示会があり、尚かつその作家と直に接するという機会に恵まれる。作品は作家を表し、作家が作品を現す。その事実を目の当たりにした。
by caopom
| 2007-10-01 02:38
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