メモ帳
最新のトラックバック
カテゴリ
全体 旅 イタリア アート アニメ・マンガ 音楽 建築 映画 演劇 自然 イベント 本 言語・語学 デザイン おしらせ、ごあいさつ、近況 ブルーノ ムナーリ 生活 ファッション 映画「赤い点」 ワークショップ 未分類 以前の記事
2018年 09月 2018年 04月 2017年 08月 2017年 04月 2016年 08月 2016年 06月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 04月 2014年 11月 more... 検索
タグ
アート(12)
イタリア(8) スイス(2) カメラーノ(2) インスタレーション(2) 窓(1) art(1) アートフェア(1) アンコナ(1) インテリアデザイン(1) デザイン(1) ボローニャ(1) マルケ州(1) メーク(1) ワークショップ(1) 映像(1) 田舎風景(1) 日本(1) フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2006年 08月 24日
ミラノに住む高校時代の同級生とともに、デンマーク・コペンハーゲンで1年間研究教員をしている高校時代の同級生を訪問。7月絶好の観光シーズンの北欧の旅。今回の旅の目的は、北欧(デンマーク&スウェーデン)の実生活を垣間見ること、そして小さな3人だけの同窓会。ざわざわしたラテンのイタリアから一転、静やかでゴミすら落ちてない伸びやかなデンマークへ降り立つ。想像以上の穏やかな暮らしぶりと物価の高さには目をみはるものがあった。ユーロ高なんてまだまだ甘いといったかんじ。サンドウィッチに1000円は当たり前…という世界である。
彼が人間工学の研究に勤しむデンマークIT大学を訪問する機会があった。その最新施設と充実した設備はどこかの優良企業を思い起こさせる。国立大学のみ存在するデンマークでは、もちろん学費は無料。社会福祉や医療、教育の制度が充実している分、国民の税金負担は相当なものなのだろう。友人の話によると、平均して50%、お金持ちは70%の所得税負担の現実があり、こんな社会が可能なのだとか。稼いでる額ももちろん多いのだが、税金として払っている額もかなりのもの。政府がお金を回収し、平等に供給するという仕組みがうまくできていて、ある意味、理想的に機能している社会主義に近い。貧富の差が少なく、全体的な平均生活水準が高い見本のような国。イタリアに昔から蔓延る貧富の差を見てきた後、こういう社会を見ると、"社会制度"のあり方について考えさせられる。イタリアでは、貧しい家庭はずっとそのまま、極端な金持ちはひたすら、さらに金持ち…という構造が定着していて、それが当たり前になっている。それはそれでいいのだが、今、格差社会などの変動を迎えている日本はどんな方向に変わっていくのか…。 デザイン大国としても知られる北欧諸国だが、やはり期待を裏切らない。有名で新しいデザインのオブジェよりも、アンティークの古道具屋や家具屋の隅々にセンスを感じる。たまたま入ったカフェのウェイトレスがセンス溢れる美大生アーティストだったお陰で、私たちにコペンハーゲンの見るべきポイントやギャラリーなど、私たちにぴったりのツボをたくさん教えてくれた。中心からちょっとそれた道や川向こうのエリアに味わい深い古い店やすてきなカフェがあって、観光とはちょっと違う日常エリアを堪能することができた。旅のツボはやはり、スペシャリストである住人に聞け…との教えは正しい。 デンマーク訪問は友人のお宅にお世話になったお陰で快適な滞在となった。その代わりに私たちのイタリア料理を彼に伝授。毎晩遅くまで3人で話し込んだ。13年前に高校を卒業してから、みんなそれぞれの道を歩み、こうして異国で再会を果たし、昔とは違う経験をベースに話しをしていると、今まで全く知らなかった一面が見えてくる。異国の旅は人を素直にさせる。飾り気なく正直に話し込めるのは、やはりあの恥ずかしい青春時代を共有しているからなのか。どんなに離れていても、ずっと会ってなくても、人生の中の"ある一時代"を偶然にも共有してきた友人達を大切にしたいと思う。
by caopom
| 2006-08-24 03:29
| 旅
|
ファン申請 |
||