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2005年 11月 20日
長年付き合いのあるウルビーノの美術協会KAUSからの依頼で、11月半ばの9日間ウルビーノに滞在し、制作仕事をすることになった。この時期に滞在しているイギリス人アーティストの技術アシスタント兼自分の制作…ということで、アパートと工房を提供されたのである。アパートではアヴルッツォ(南イタリア)出身のウルビーノ大学法科生アンナと同居。彼女のマンマパワーに励まされつつアパートと工房の往復の日々が始まった。
![]() 2002年以来毎年夏だけウルビーノを訪問し続けてきたが、11月という時季のウルビーノはまったく違う町と化していた。そもそもこの小さな町ウルビーノは美術のみならず、その歴史ある大学で有名であり、夏には消え失せていた学生達で広場やバールはあふれかえっていた。そして朝夕は濃い霧で包まれ10m先も見えないなんてことも珍しくない。私が滞在した9日間は霧・雨・雪・晴れ…とコロコロ変わる天候に、毎日まったく違う景色を見せられていた。工房を囲む景色も毎日変化があり(上の写真)夏の滞在時には知らない一面が繰り広げられた。 ![]() 充実した工房の施設を使って今回はアクアチント・エッチングの版画を2つ制作。自由に工房が使えるってほんと素晴らしい。…と自分の作品に集中できたのも最初の数日だけ。その後はイギリス人アーティスト・ピーターのアシスタントとしての仕事がいっきに忙しくなった。というのは彼は絵画中心で版画は初めてとのことで、版の準備から刷りまでアシスタントが必要なのである。そして美術協会長ジュリアーノは英語が話せないこともあり、伊語英語通訳もしなければならない。頭の中ごちゃごちゃしながら手は動かさねばならず。最終的にピーターは9つの小さな版を制作、それぞれ20前後のエディションを刷ることになったから大変。シチリア出身のアシスタント・シモーネと分担して毎日夜中まで立ち通しでの刷り作業に追われることになった。しかも病気がちなジュリアーノが高熱で家から出れなくなってしまったため、最終的には私がすべての事務処理・作品管理・支払い作業・作品梱包まで1人で行うことになった。当初はどうなることかと思ったが、体育会系で培ってきた(?!)体力をもとになんとか無事任務完了。このときほど刷り士という仕事の大変さを悟ったことはない。 ![]() 最終日にピーターは工房で風景画を描きながらその滞在をとても楽しんだようだ。自分の父ほどの年齢の画家と、忘れかけてる英語でいろんな話をした。2点の版画作品も記念で頂き、刷り仕事のお金も稼ぐことができ、よい経験になった。結局滞在を1日延長して、雪降り仕切るウルビーノにて自分の作品を仕上げて制作三昧の日々は幕を閉じた。
by caopom
| 2005-11-20 18:43
| 旅
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