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2010年 11月 07日
ミラノ・ブレラ地区にあるサンカルポフォロ旧教会で1日だけのインスタレーションを実施。 朝から夕方まで、教会に注ぎ入る自然光だけで、空間がどう移り変わっていくか、2つの窓のあいだに在る空っぽの"間"が、歴史建造物の調和と変化の中でどう息づいているかの視覚化を試みる。 かつて教会として使われていた聖なる場には、今も変わらず光が注ぎ込む。 急に決まったことでもあり設置の人手を借りる余裕がなく、展示前日、一人大きな梯子を抱えてインスタレーションした。人の気配ない静謐な空間の中、釘1つ打つ音が大きな反響となる。そのあいだに光の強弱や方向は気まぐれに変わっていく。まるで空間と会話しているような不思議な体験だった。設置のプロセスもまた、自分の中で大きな印象に残るものであった。 本年度秋より1年間、文化庁の新進芸術家海外研修制度の助成を得て、ミラノにて版と空間の研究に励んでいる。 昨年ポーラの担当者の方に、まだイタリアでの研修を続けるならば文化庁もぜひ受けてみては、と勧められ、助成申請をしてから早1年。その間に政党が変わり、事業仕分けによる予算削減で制度自体の存続も危ぶまれた。そんな中、今年1月に行われた面接がとても印象に残っている。美術関係者の方々や役人の方々から様々な質問が飛び交う中、最後の質問で「あなたの2001年の個展を見ました」と仰った方がいて、本当に驚き「本当ですか?!?」と大声をあげてしまった。渡伊前に、東京で2週間行われた初個展を見て下さった方が、しかもたまたま私の目の前にいらっしゃり、それをここで初めて発言され、知るに至った。当時は美術の「び」の字も知らない状態でのスタートだったかもしれないが、私の駆け出しを目撃して頂いているというのは、とても重要なことだ。後で知ったのだが、彼は当時国立国際美術館学芸員・現 新国立美術館 副館長の方であった。当時個展会場で旧童話物語も購入して頂いていた。 月日が経ち、すべてがいろいろなところで繋がっている。あのときから、制作を続けてきたことの意味を感じた瞬間でもあった。 渡伊10年目になる1年、本年度は自分の中の1つの大きな区切りと考えている。この研修後は、拠点のメインを日本に戻しつつ、他国でも制作発表を続けていくことが本来の目的であった。与えられた機会を最大限に活かして出来るだけの研究に励み、今後につなげていけたらと願っている。
by caopom
| 2010-11-07 23:14
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